ブロードウェイ・ミュージカルの代表的な作品のひとつといってもいい『マイ・フェア・レディ My Fair Lady』。映画版でも、オードリー・ヘップバーンが、泥酔したように、陽気に下品にふるまう下町娘を演じる姿は忘れられない人も多いのではないでしょうか。舞台は、ロンドンのロイヤル・オペラの閉幕したばかりのコヴェントガーデン。下町娘が、変わりたいと願い、上流階級の好奇の目にさらされながらも、自由にたくましく成長していくコメディタッチのミュージカル。軽快な曲に心が躍り、主人公の奔放で危なっかしい性格にはらはらしながらも、誰もが最後は幸せな気持ちになれる作品です。初演ブロードウェイのオリジナル公演は、トニー賞6冠に輝いている。
当作品のあらすじ
舞台は、20世紀初頭のロンドン、コベントガーデン。下町で生きるイライザは、花を売るためにロイヤル・オペラに出向くが、そこで音声学者ヒギンス教授と出会う。ヒギンスは、イライザの下町訛り(コックニー)を聞き、なぜ英語を話せないのだと馬鹿にし、自分の手にかかれば、下町娘も上流階級のレディにでも仕立て上げられると胸を張る(Why
Can’t the English)。ヒギンス教授は、言語学者のピカリング氏ともコベントガーデンで再開し、彼を家のゲストとして招くことに。
翌日、イライザは、ヒギンス教授を訪れ、レッスン代を支払うから自分をレディにして欲しいと頼み込むがヒギンスは首を縦に振らない。イライザには、花屋のアシスタントになりたいという願望があった。二人のやりとりを面白そうに見ていたピカリング氏は、ヒギンス教授に賭けを提案。イライザが適切にイングリッシュを扱うようになれば、ヒギンス教授は賭けに勝つことができる。やる気になったヒギンス教授は、イライザを自宅へ住まわせ、レディへと教育していくこととなるが・・・。